痛くなく 熱くなく こわくなく 人にやさしく
宮脇奇経治療
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Miyawaki Style
実技動画
開祖 宮脇優輝
鍼灸史上、最大の発見のひとつであろう奇経腹診を考案。
大阪で生まれた宮脇奇経治療は幾多数多の鍼灸師を救い、瞬く間に世界中に広がり、今なお進化し続ける。
国内のみならず、海外からも講演依頼が殺到。
講師を務めるセミナーは即座に定員が埋まり、その人気はとどまるところを知らない。
略歴
1944年 大阪に生まれる。
1972年 関西鍼灸柔整専門学校(現、関西医療学園)卒業。故山本常夫氏、故福島弘道氏に師道。
1977年 日本はり医学会に入会。
1981年 日本はり医学会北大阪支部(現、関西支部)を創立、支部長に就任。
1985年から7年間 関西鍼灸柔整専門学校(現、関西医療学園)非常勤講師。
1988年 日本はり医学会より小里賞を受賞。
1997年 アメリカのボストンとシアトルにおいて、2週間の奇経治療セミナーを開催。講演と実技指導を行う。
2004年 日本はり医学会名誉支部長に就任。
2015年 4月より森ノ宮医療大学客員教授に就任。
その他 日本経絡学会(現、日本伝統鍼灸学会)、日本東洋医学系物理療法学会、
日本はり医学会等で多数の研究発表。
2003年12月までの22年間、日本はり医学会北大阪支部(現、関西支部)支部長を歴任。
現在、宮脇鍼灸院院長、(一社)日本はり医学会名誉会長。
森ノ宮医療大学客員教授。
書籍/DVD
宮脇奇経治療の特長
奇経八脉+故福島弘道先生によって発表された奇経八脉に類似した4経絡(二経治療)を組み合わせた12パターンの中から患者に応じて1~2パターンの奇経を選択して症状を取っていく。
この12の奇経パターンを腹診で診察診断できる。これを宮脇奇経腹診とする。
奇経腹診
非常に即効性があり、症状を和らげるだけでなく、患者の説得に使える。
正経と奇経の特長を比較してみると
再現性・客観性がある。
テスターを選択した奇経のツボに貼ると、パターンがあっていれば腹部の反応が取れ、腹部の反応が取れると症状も取れる。
パターンが正しくなければ腹部の反応は取れず、症状も取れない。
治療が簡便である。
お灸をするか、金銀粒を貼付するだけで治療が完結する。
お灸をする場合は、急性期は主穴に3壮、従穴に2壮。慢性疾患の場合は主穴に5壮、従穴に3壮を制限一杯になるまで繰り返す。
確認方法は、3-2または5-3で施灸後、所定のツボにテスターをまだ楽になるのであれば施灸を続ける。
金銀粒を貼付する場合は、主穴に金粒、従穴に銀粒を貼る。
貼付時間は一日2~3時間を目安とし、毎日貼り替える。
印をおろして患者に自宅でお灸や金銀粒でセルフケアしてもらえる。こうすることによって、早期回復はもちろん、頻繁に治療に通うことができなくても安心して継続治療ができる。
第二の経絡治療
即効性のみならず、全体治療としての影響力もあり、正に第二の経絡治療である。
八総穴の触覚所見
奇経八脉(奇経八脈考より)
陰維脈
陰維は諸陰経の交会する所から起こる。その脈は足の少陰腎経の築賓穴から始まり、これは陰維の郄穴でもある。内踝の上五寸の腓腹筋の内側筋腹下縁の陥凹部にある。そこから上って大腿の内側を循り、上行して下腹部に入り、足の太陰、厥陰、少陰、陽明の各経と府舎穴で交会する。さらに上行して足の太陰脾経と大横、腹哀の両穴で交会する。そこから脇肋部を循って、足の厥陰肝経と期門穴交会する。さらに胸膈を上って咽喉部の両側に進み、任脈と天突、廉泉で交会し、そこから上って頭頂部の前方に到達して終わる。交会穴は全部で十四穴である。
陽維脈
陽維は諸陽経の交会する所から起こる。その脈は足の外踝の下一寸五分にある足の太陽膀胱経の金門穴から始まり、外踝から七寸上って、陽維脈の郄穴でもある陽交穴で足の少陽胆経と交会する。それから脇肋部を循り、斜めに上行して肘の上部に至り、臂臑穴で手の陽明大腸経と、手と足の太陽経と交会する。
それから肩の前を通って、臑会、天髎の両穴で手の少陽三焦経と交会する。そこから進路を変えて、肩井穴で手と足の少陽経、足の陽明胃経と交会す。さらに肩の後部に入り、臑兪穴で手の太陽小腸経、陽蹻脈と交会する。そこから上行して耳の後部をを循り、風池穴で手と足の少陽経と交会する。さらに上行して脳空・承霊・正営・目窓・臨泣の各穴を循り、額に上行し、陽白穴で手と足の少陽経と陽明経とともに五脈が交会する。そこからまた頭部を循り、耳に入り、また上って本神穴に至って循行を終える。交会穴は全部で三十二穴である。
陰蹻脈
陰蹻脈は足の少陰腎経の別脈である。その脈は足跟の中の足の少陰腎経の然骨穴の後方から起こり、足の少陰腎経と共に内踝の下の照海穴を循り、内科の上を二寸上って交信穴を郄穴とする。そこから直上して大腿の内側を循り、陰部に入り、上って胸腔を循り、鎖骨上窩の缺盆に入り、人迎穴の前に出て、咽喉部に至り、衝脈と交会して貫き、頄(頬骨)の内側に入り、上行して目の内眥に至り、手足の太陽経、足の陽明胃経、陽蹻脈と共に、五脈が睛明穴で交会して上行する。交会穴は合わせて八穴である。
陽蹻脈
陽蹻脈は、足の太陽膀胱経の別脈である。その脈は足跟の中から起こり、外踝の下の足の太陽膀胱経の申脈穴の所から出て、外踝の後方の足跟部をめぐり、僕参穴を本とする。そこから外踝の上三寸に上って、附陽穴を郄穴とする。そこからまっすぐに上り、大腿の外側を循り、脇部の後ろから肩甲骨の上を循って、手の太陽小腸経、陽維脈と臑兪穴する。
さらに肩の外側を上行し、手の陽明大腸経と巨骨穴で交会し、手の陽明大腸経、手の少陽三焦経と肩髃穴で交会する。そこから人迎穴に上り、口唇の両側の地倉穴で、手足の陽明経、任脈と交会する。そこから足陽明胃経と共に上って巨髎穴に行き、承泣穴で再び任脈と交会し、内眼角に至って、睛明穴で手と足の太陽経、足の陽明胃経、陰蹻脈と共に五脈が交会する。陽蹻脈はそこから上行して髪際に入り、耳の後部を下り、風池穴に入って終わる。交会穴は合わせて二十三穴である。
古野式経絡骨盤調整療法
古野式 経絡骨盤調整療法(ふるのしきけいらくこつばんちょうせいりょうほう)とは、(一社)日本はり医学会相談役(監事)を務める古野忠光先生が、鼠径部を中心とする経絡上の滞りと病気の関係に着目し、古典的理論と臨床実践によって確立された特殊鍼法です。
これにより、十二経絡の病症は全て鼠径部を中心とする経絡上で調整することが可能となり、ここにまた1つ新しい全身調整療法が誕生しました。
◎なぜ十二経絡の病症は全て鼠径部を中心とする経絡上で調整することが可能なのか?
①気街
古医書に六腑の気の集まる道筋である六腑の気街を知る者は、営衛の気が滞って邪気が集まり固まった部位を緩めて通りをよくすることができるとあります。
気街とは胸と腹と頭と脛で、ここに六腑の気が集まる道筋があります。
そのうち、気街の脛に邪気があるときは気衝を取穴せよと書かれています。
脛とは膝から踝までの間の部分ですから気衝で膝痛や足関節捻挫を治療できます。
それだけでく気衝は様々な経絡系統と結びつく交会穴です。
そのような関連性から、気衝を含む鼠径部を中心とする経絡上の滞りを解消すれば、脛だけでなく他の胸や腹や頭の気街を始め全身を調整できることが分かりました。②共軛関係・表裏共軛関係
直接鼠径部を巡っていない経絡があるにも関わらず十二経絡を調整することができるのは、共軛関係(きょうやくかんけい)・表裏共軛関係(ひょうりきょうやくかんけい)という特殊なルートが存在するからです。
共軛とは働きの似通ったという意味です。■共軛関係
□手足太陰経 肺経と脾経
□手足厥陰経 心包経と肝経
□手足少陰経 心経と腎経
□手足陽明経 大腸経と胃経
□手足少陽経 三焦経と胆経
□手足太陽経 小腸経と膀胱経
■表裏共軛関係
□手太陰経と足陽明経 肺経と胃経
□足太陰経と手陽明経 脾経と大腸経
□手厥陰経と足少陽経 心包経と胆経
□足厥陰経と手少陽経 肝経と三焦経
□手少陰経と足太陽経 心経と膀胱経
□足少陰経と手太陽経 腎経と小腸経ということで同じ三陰三陽に属する経絡は働きが似通っています。
また共軛関係の表裏経とも似通っています。
これを応用すると、手足三陰経(太陰経・厥陰経・少陰経)のうち、足の三陰経(脾経・肝経・腎経)は鼠径部を流注し、手の三陰経(肺経・心包経・心経)は直接鼠径部を流注していませんが、五十肩で肩髃よりも内側の肺経ラインの痛みに対して骨盤を流注する経絡に治療点を求めると、同じ太陰経のくくりであり共軛関係である脾経の衝門や府舎に反応が出ています。
これらの経穴に接触程度の極々軽微な刺鍼を施し滞りを流してあげると、肩の痛みが軽減します。
あるいは耳鳴りは三焦経の病症ですが、共軛関係の胆経や表裏共軛関係の肝経の反応を鼠径部周辺に求めて治療をすることができます。わざわざ鼠径部を中心とする経絡を調整する理由は、前述した①の気街という理論以外に以下も大きな理由です。
■少陽枢機
人体の三陰三陽には、それぞれ「開(かい)・闔(ごう)・枢(すう)」という働きがあります。
戸扉でいうと、開は開ける、闔は閉める、枢は開け閉めを調節する軸の働きです。
開は太陽経、闔は陽明経、枢は少陽経が司ります。
鼠径部は枢の働きを持つ少陽経に属します。
これを少陽枢機とします。
また太陽経は人体における後面を、陽明経は前面を、少陽経は前後の境界線である側面を司ります。
戸扉を開けたり閉めたりするためには軸がなければ動けないように、少陽枢機が正常であれば太陽経と陽明経の交流がスムーズに行われ気血が順調に巡り人体のあらゆる細胞・組織・器官・臓腑経絡・四肢・百骸を潤し養い活動力を与え生命力を鼓舞します。
逆に鼠径部を流注する経絡に滞りがあるために少陽枢機の働きが悪くなると、戸扉の軸が壊れて開けたり閉めたりするのがスムーズでなくなるのと同じように、前後の陽明経と太陽経の交流もスムーズにいかなくなります。
その結果、気の作用(推動・温煦・防御・固摂・気化)が失調すると生命力の低下を招き、内外の病邪に傷られやすくなり発病に至ります。私たちが健康的に生理活動を行うためには、気の昇降出入運動は絶えず順調でなければなりません。
前後の陽明と太陽の気の交流の橋渡しを担う横の少陽枢機の働きがとても大切です。
経絡骨盤調整療法は、少陽枢機の故障の原因である鼠径部を流注する経絡の滞りを解消して少陽枢機を修復することができ、様々な疾患を治療することができます。◎適応疾患■下焦婦人科疾患、前立腺肥大、腰痛、坐骨神経痛、下肢のシビレ痛み・屈伸不利、膝痛、足関節捻挫、外反母趾、足裏の痛み、踵の痛み、水虫、しもやけetc.■中焦消化器疾患、肋間神経痛、背部痛etc.■上焦頚腕症候群、頸椎症、寝違い、肩こり、頭痛、顔面神経麻痺、五十肩、肘痛、手のシビレ、腱鞘炎、弾発指、バネ指、花粉症、鼻炎、副鼻腔炎、眼疾etc.また、不妊鍼灸においては卵管のつまりを改善する効果が期待されています。動画をご覧になっていただいたように、特別難しいことは何一つされていません。
真面目に取り組めば誰でも習得可能な技術です。
是非、経絡骨盤調整療法を習得して住まいの地域で患者さんの健康保持増進に役立ていただければと願っています。古野先生の治療室には、Fリーグ(日本フットサルリーグ)某チームの選手たちがこぞって治療に通いつめ、この経絡骨盤調整療法によって足首の故障や膝の故障から回復に導いておられます。
2020年東京オリンピック、2021年ワールドマスターズ関西を控え、国民のスポーツへの関心が高まっていますが、スポーツ障害も経絡骨盤調整療法の適応症です。
本療法を習得して、古野先生のようにアスリートからも信頼される鍼灸師に成りましょう!書籍