こんな経験をしたことはありませんか?
☑自分のハリに効果があるのか分からない
☑どこで治療を止めたらいいのか分からない
☑患者さんに自信をもって継続を勧められない
これらは臨床現場では誰しもが経験することではないでしょうか。
自分が行った鍼灸治療の効果を、次回患者さんが来られた時に聞かないと分からないのでは不安ですよね。。。
患者さんが訴える症状に効くとされるツボは全部試したのに、ひょっとすると次回は無断でキャンセルされるかもしれません。
もし患者さんに聞くまでもなく前回行った治療効果が判る方法があるとしたらどうでしょう?
また、今自分が打った鍼の善し悪しが即座に判るとしたらどうでしょう?
本会の講義や実技で教わる経絡治療の「脉診」と「腹診」なら、それが可能なのです。
ここから少し本会の特徴を他の鍼灸治療との比較で述べさせていただきます。
刺激バリと経絡治療の違い
一般的な整骨院で行われる「刺激バリ」では、ツボとは硬結のことだから解す対象かもしれません。
例えば肩こりの治療では、凝り固まった筋肉を解きほぐすように、深刺しして雀琢する、あるいは置鍼して電気を流すことになるでしょう。
しかし経絡治療では、肩こりも五臓六腑や十二経絡のバランスの崩れが体表に現れた警告サインだと捉えるので、アンバランスを元に戻すような治療を行います。
こういう治療では、ツボは本当に効かせるための治療点となります。
中医学と経絡治療の違い
それでは、一般的な東洋医学(主に中医学と呼ばれる第二次大戦後の中国で復興された医学体系)と経絡治療では何が違うのでしょうか。
まず、東洋医学とは”気”を扱う医学です。
気とは人体で様々な働きを行う生命エネルギーですが、人体には「十二経絡」という気や血の通る道が張り巡らされています。
何らかの理由で気血の巡りが悪くなると、五臓六腑の働きのバランスが崩れ病気という状態が起こります。
東洋医学では望・聞・問・切という四診法を駆使して十二経絡のアンバランスを探り出します。
気血の流れを阻害する要因に対し、鍼や灸で直接働きかけて根本的な解決を図り、結果として症状を軽減します。
中医学はツボの性質から決定された主治症(症状に対応する経穴処方)を目的に治療を行いますが、経絡治療は五臓六腑・十二経絡のバランスの回復を目的とした要穴(使用頻度の高い重要経穴)の運用による治療を行うため、より根本治療に近いものになっていると考えています。
経絡治療の中での、他の学会と本会との違い
経絡治療では、上記の四診法のうち切診の中の脉診と腹診を重視しており、望・聞・問の三診で得られた情報を基に、最終的に脉診と腹診で治療方針を決定します。
それは病の状態も術者が施した治療で現れた変化も脉とお腹の状態に最もよく現れ、また、その反応は即座に現れるからです。
ただし、脉診や腹診などの微妙な診断法も、置鍼では不可能な脉に微妙な影響を与え得る刺鍼技術も習得にはやや困難が伴います。
しかし、本会は元々視覚障碍者経絡治療を学ぶ学会としてスタートし、視覚に障碍のある数多の治療家を輩出してきた学術団体ですので、手取り足取りの技術指導が徹底されています。
もちろん現在では視覚に問題のない会員も多く参加していますが、その集団治療体系は技術習得に大いに役立っています。
また、日本はり医学会方式の経絡治療を開発し実践しています。 日本はり医学会方式の経絡治療とは、四診法を駆使して得た情報から経絡の変動を捉え、その変動経絡の虚実に銅とアルミのテスターを貼り付け、症状の改善を確認することで証を決定します。症状の改善を確認することで、効果を患者にも体感してもらえます。そうすることで客観性を担保し、脉を達人のように診ることができない初学者でも証決定が容易になったのです。
臨床現場での不安は解消できます!
冒頭のチェック項目で挙げた臨床における不安は、経絡治療の脉診や腹診を習得すると全て解消されるはずです。
「自分が立てた治療方針(証)に間違いは無かった」
「ドーゼオーバー(治療量過剰)にならないように今回の治療はここまでにしよう」
「この脉なら前回の治療から随分良くなっているはずだ」
以上のような情報が得られるようになるからです。
そうすると、
①自信をもって患者さんに対応でき、
②自信をもって治療を進めることができ、
③自信をもって治療の継続を奨めることが出来ます。
東洋医学の四診法、中でも脉診と腹診を身に着けてみませんか?
そして、脉に影響を与える刺鍼技術(=治せる技術)を習得してみませんか?